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コラム

【株式・合同】会社設立の5つの流れ|費用は?自分でできるの?

会社を設立するためには手続きが必要です。手続きをするためには準備が必要であり、流れに沿って進めなければいけません。

会社を設立したい方は「どのような流れで会社設立を進めればいいのか」「会社設立のためにはどのような手続きが必要なのか」「会社設立に必要な費用」を把握したいのではないでしょうか。また、「会社の設立は自分でできるか」も疑問に思うことでしょう。

この記事では会社設立の流れや手続き、費用の相場について解説します。あわせて、会社設立は自分でできるか、司法書士の視点で説明します。

株式会社・合同会社設立の流れ

会社の設立は5つのステップで進めます。

 

STEP1.設立する会社について決める

STEP2.会社の実印を準備する

STEP3.会社の定款を準備して認証を受ける

STEP4.会社の資本金を払い込む

STEP5.会社設立の登記をする

 

会社設立はステップ5の会社設立登記が完了した時点で終了します。

 

登記のためには実印や定款、資本金、申請に必要な書類などを準備しなければいけません。ステップ5の登記申請まで書類や実印、定款などの準備を整えて最終的に法務局の窓口に登記申請するという流れです。

 

STEP1.設立する会社について決める

まずは会社について決めましょう。会社の名前や事業内容、所在地、資本金、会計年度、役員、株式、株主の構成など、会社として事業を行なうために必要なことを決めます。

 

会社名や所在地などの基本的な情報は会社設立の登記に必要になります。何を決めればいいか分からないときは、会社登記や定款の認証などの諸手続きをチェックし、手続きに必要な事項について順番に決めていくといいでしょう。

STEP2.会社の実印を準備する

会社の事業には手続きに使う実印や会社用の銀行印、会社の書類に押す社判などが必要になります。

 

特に会社の実印は個人の実印の会社版になりますので、各種の手続きの際に重要になる印鑑です。会社の実印は法務局に印鑑登録し、会社設立の登記にも使います。会社で使う実印や銀行印、社判など、必要な判子は早めに業者へ発注しておきましょう。

 

なお、会社設立の登記には基本的に会社の実印が必要になりますが、オンライン申請では任意となります。会社の役員の実印と会社の実印は違うという点にも注意してください。

STEP3.会社の定款を準備して認証を受ける

会社の定款は事業を行なう上でのルールブックです。会社の情報やルールをまとめたものが定款になります。

会社の定款には「絶対的記載事項」という必ず定めなければならない5つのルールがあります。

 

1.商号

2.本社の所在地

3.資本金

4.事業の目的

5.発起人の氏名と住所

 

絶対的記載事項が漏れていると定款が無効になりますので注意してください。

 

会社の定款には他に相対的記載事項と任意的記載事項があります。

 

相対的記載事項は「必ず記載する必要はないが、記載していないと効果がない事項」のことです。株主名簿管理人や単元株式数などが相対的記載事項に該当します。

 

任意的記載事項とは「絶対的記載事項と相対的記載事項以外の事項で、かつ、違法性がない事項」のことです。定款に記載しても良いのですが、特に記載しなくても会社の文書などで明確にすれば問題ありません。役員報酬などが任意的記載事項になります。

 

作成した定款は公証人(公証役場)で認証を受けます。

STEP4.会社の資本金を払い込む

定款の認証が完了した日以降に、会社の資本金を口座に払い込みます。ただ、この時点では会社としての実態がありませんので、会社名義での口座は使えません。よって、資本金は会社を設立しようとしている人(発起人)の口座に入金します。

 

資本金は1円でも10円でも問題ありません。ただし、資本金が少ないと会社の事務所の契約や金融機関から融資を受ける際の信頼という点でマイナス評価を受ける可能性があるため、注意してください。会社の事業ではいろいろな会社や金融機関との取引や繋がり、契約が必要になります。信頼を得やすくするためにも、ある程度の額にした方がいいでしょう。

 

資本金の額は会社の事業3カ月分の運転資金です。

STEP5.会社設立の登記をする

会社は登記によって誕生します。よって、会社設立のためにも法務局に会社設立の登記を申請しなければいけません。

 

会社設立の登記は設立する会社の本店所在地を管轄する法務局に申請します。申請から登記にかかる期間は10日前後ですが、スムーズに進めばもっと早く完了することもあります。

 

会社設立の登記申請に必要な書類は、設立する会社の種類によって異なります。

株式会社・合同会社を設立する手続き

株式会社と合同会社はどちらも登記が完了することで会社設立が完了するという点では同じです。ただ、株式会社と合同会社では登記申請時の必要書類が違っています。

株式会社の登記手続き・必要書類

株式会社の登記手続きには次のような書類が必要になります。

 

・株式会社設立の登記申請書

・登録免許税 ※収入印紙で納める

・定款

・発起人の同意書(発起人決議書、発起人議事録)

・発起人の印鑑証明書

・印鑑届出書 ※会社の実印登録のため)

・資本金の払い込みを証する書面(通帳のコピーなど)

・設立時取締役や監査役の就任承諾書                  など

 

司法書士に依頼する場合は委任状が必要になります。

合同会社の登記手続き・必要書類

合同会社の設立登記に必要な書類は次の通りです。司法書士に設立登記を依頼する場合は委任状が必要になるのは株式会社と同じです。

 

・合同会社設立の登記申請書

・登録免許税 ※収入印紙で納める

・定款

・代表社員、本店所在地及び資本金を決定したことを証明する書面

・代書社員の就任承諾書

・印鑑証明書

・資本金の額の計上に関する代表社員の証明書

・資本金の払込証明書                             など

 

必要書類の過不足や要否について疑問があれば司法書士に確認を取っておくことをおすすめします。

株式会社・合同会社設立の費用

株式会社を設立するときの費用相場は登記費用(登録免許税)、定款の認証費用、資本金、印鑑の作成代などを合わせて30万円前後です。ただし、初期に社判を多く発注する場合や資本金を多くする場合などは、それだけ費用相場は高額になります。

 

合同会社を設立するときの費用相場は登録免許税や定款の費用、資本金、印鑑の作成代などを合わせて11万円前後が相場です。ただし、合同会社も株式会社と同様に、資本金の額や事前に社判を多く発注する場合などは、費用相場はさらに高額になると考えた方がいいでしょう。

会社設立は自分でできるか?

会社設立の手続きは発起人がやってはいけないというルールはありません。したがって、会社設立を自分ですること自体は可能です。ただし、会社設立の登記を含めすべて自分だけでやることはおすすめしません。なぜなら、会社設立の手続きは専門性の高い手続きだからです。

 

会社設立の準備は最終的に設立登記によって完了します。準備は会社設立の登記をすることを視野に進めなければいけません。準備段階で必要書類を準備し、会社設立の登記に必要な実印なども漏れなく準備しつつ、資本金などについても考える必要があります。会社がスタートしたあかつきには事業もスタートするわけですから、事業に必要な仕入れや備品などの準備も同時並行で進める必要があるでしょう。

 

会社登記は法的な知識を要する厳格な手続きです。自分でやるとなると、会社法や商業登記法などの関連法を深く勉強しなければいけません。仮に勉強したとしても、実務面の慣れがなければ会社設立の登記を申請しても差し戻しやミスを指摘されるなど、スムーズに進まないと考えた方がいいでしょう。

 

最初は自分でやろうと考えても、時間や労力、専門知識などの面で困ってしまい、諦めて専門家に依頼するケースがほとんどです。自分でやってはいけないというルールはありませんが、できるかどうかは別問題です。早い段階で司法書士に依頼することをおすすめします。

自分でやらず司法書士に依頼した方がいい人

会社の設立手続きを司法書士に依頼すると、設立登記の申請だけでなく書類の準備や定款作成のサポートなども受けられます。会社設立の際に司法書士にアドバイスを求められるというのは、発起人にとって大きなメリットになるはずです。

 

司法書士の法的な知識や実務経験によるサポートを受けたい、手続きをスムーズに進めたいという方は司法書士に依頼した方がよい人になります。

 

会社設立の手続きには時間と労力がかかります。会社の事業の準備に専心したいという方も司法書士に任せることをおすすめします。

まとめ

会社設立の際は会社について決め、印鑑などの準備を整え、最終的に会社設立の登記をするという流れです。登記が完了したときが会社設立完了のときになります。

 

会社設立の登記には専門的な知識を要します。また、会社設立の準備を進める際も、定款や資本金など専門的な知識を要する事項を決めなければならないこともあり、自分だけで進めることにも限界があります。

 

早い段階で司法書士に相談し、専門家にサポートを受けながら進めれば労力も削減でき、設立完了までスムーズに進めることが可能です。